
こんにちは!プロダクトマネージャーの千明です。
さて、rrrrrrrrrがオリジナル商品をはじめて約3年。
その中でも特に人気が高いアイテムの一つに“プレミアムカラースラックス“があります。
ネットで“カラースラックス“と検索すると約50,500,000件ヒットします。
驚くべき数ですね!
見てみると価格も千円代〜3万円以上とかなりの差があります。
すると、「rrrrrrrrrのプレミアムカラースラックスは、高い?」というような感覚や、「適正な価格とはなんだろう?」という疑問が浮かんでくるのではないでしょうか?
実際に、「安いお買い物ではないし、もう少し悩む」というお声をいただくこともあります。これはrrrrrrrrrを知らない方にも情報をお届け出来るキッカケとして、改めて「価格」についてお伝えしたいと思います。
rrrrrrrrrから発売されるアイテムは社内ミーティングで、生産背景について細かく共有がされています。
そのため価格について一定の理解はしているのですが、その細かな詳細については深く共有が出来ていない。
正確にはアパレルの見えない闇の部分もあり、開示しきれていない現状があります。
今日は一緒に、プレミアムカラースラックスの価格について知っていただけると嬉しいです。
今あなたが着ている服の生地はいくら?
“考えたことないな“という声が聞こえてきそうですが、生地は食品などと同じでピンきりの価格です。生地1メートルあたり、¥300/m~¥1,500/m以上と探せばいくらでもあるんですよ!
そんな中、一般的にアパレルで販売されているお洋服の原価は25~30%ほどと言われています。これはつまり、¥10,000で販売しているお洋服は生地・工賃・付属など服作りにかかる全ての費用を含めて¥3,000に収まっていることになります。
では、実際にプレミアムカラースラックスに使用している生地はいくらなのでしょう?
1メートルあたり¥1,300/mほどの生地を使用しています。これは生地業界の中では非常に高いと言われている価格なんです。
なぜか?それは、国内で生地を染色し、その過程で環境に配慮した工程を多く踏み出来上がった生地だから。
染色工程でCo2削減に取り組み、水を汚染しないバイオ処理をしていたり。。
アパレルが環境を汚染している世界第2位の産業ということにしっかり向き合い、誇れる仕事である続けるためにそれぞれのフェーズで取り組んでいる人たちがいるということです。
しかし、そんな想いや努力だけでは独りよがりな生地になってしまいます。そこに、実際に着用する私たちが快適に過ごせるよう、お洗濯が出来たり・シワになりにくかったりという“お手入れのしやすさ“も機能として付いています。
そう!“環境に配慮した生地は高い!“のです。
1メートルあたり¥1,300/mの生地。プレミアムカラースラックスを一着作るのに1メートルでは足りません。
つまり、生地だけで約¥2,000以上はかかっているんです。
到底、¥1,000台では販売できないんです。
これまでアパレルの闇とされていた工賃
生地をカタチにするには、必ず縫製が必要になります。
その縫製にかかるコストを工賃と言います。
日本にはたくさんの優れた縫製工場があります。
縫製を依頼するにあたって、適正な価格とは一着あたりいくらなのでしょうか?
実際に私自身工賃に対する知識が乏しかったため、今年に入って20社以上の縫製工場・中間業者に直接連絡をし様々なお話を伺いました。
どこの縫製工場も口を揃えておっしゃるのは「縫製工賃を健全な価格にしたい」
「そのために、依頼主・中間業者・縫製工場が対等な土俵で話ができる環境を作りたい」ということでした。
適正な価格(健全に活動できる価格)とはいくらなのでしょうか?
もちろん、一度に発注する枚数が多いほど一着あたりのコストは安くなります。これは同じ工程を繰り返せることで、糸やミシンを変える作業が少なかったり、
人員を一箇所に集中出来るから。ということでした。
地方の縫製工場で確認した平均的なボトムの工賃は、一着あたり¥3,000~¥4,000。依頼枚数で増減はありますが、健全な活動を続けるためにはこのくらいの価格を設定している工場が多かったです。
この時に重要なのが、服作りを協力してくださる中間業者の存在なんです。縫製工場と円滑に服作りが進められるよう、サポートしてくださいます。
プレミアムカラースラックスも、この中間業者にサポートいただいているんですよ!そのことで縫製工場と直接お話したり、工場見学に行ったりということが出来ています。
中間業者は、いくつもの会社から依頼を受け縫製工場への橋渡しを行います。そのため、“縫製工場への安定した縫製依頼“を実現できているんです。
単発で依頼を受けるより、継続的に安定した依頼が来ることが理想という声も様々な縫製工場から聞くことが出来ました。
なので、安定的に依頼をしてくれる中間業者と縫製工場が独自に契約を結んでいる場合もあるそうです。
中間業者を挟まずに縫製工場と直接すべての工程取り組むようになるためには、依頼する私たちのスキルの成長も大きな課題の一つなのです。
また、国内ではなく物価の安い海外に縫製を依頼する会社がある理由として、この工賃も深く関わっていることがわかりますよね!
今日クローズアップしているプレミアムカラースラックスは、長崎県壱岐市にある“ソーイング壱岐“にて縫製していただいていますよ!
プレミアムカラースラックス、全てのコストを足すといくらになるの?
コストの話を突き詰めて書き始めると、ワクワク感より現実感が強まってきました 笑
さぁ、コストのクライマックスです!プレミアムカラースラックスには、ウエストにファスナー・ホック、ゴムを使用しています。
この付属にもお金がかかります。
また先程お話した中間業者に依頼をしているので、そちらへの手数料も発生しているわけです。
これまでの話をまとめると、一着あたり軽く¥6,000以上かかっていることは伝わっているのではないでしょうか?
そして、rrrrrrrrrから発売するアイテムは全て原価率が45%以上と決まっています。
なのでプレミアムカラースラックスは¥14,860-(+tax)なのです!
生産背景が健全な活動であり、環境にも人にも配慮し、関わる全ての人が持続可能な関係でありたい。また愛用くださる方が価格以上に満足していただけるスラックスでありたい。
その全てを合わせ今の価格となりました。
情報を知った上で、考え選択するということ
赤裸々に全ての価格をオープンに書き出してみました。いかがでしたでしょうか?
ここで私が一番伝えたいことは、価格の正当性を伝えたい訳では決してありません。“お洋服の生産背景をオープンキッチンのように開示したい“という想いがあるからこそ、この事実も発信する責任があると感じたからです。
オンラインでは実物を手に取れないので、出来る限り写真やテキスト、動画で詳細を伝えるようにしています。ただそこに限界があるのも事実。
もう一歩踏み込んだ裏側を知ることで、『やっぱり高い!』『安いじゃん』『もっと知ってみたい!』など素直な感想を持っていただきたいです。情報を知った上で、考え選択することが重要だと思います。
サスティナブルという言葉が浸透している今、私たちの活動や背景を垣間見ることで、新たな視点として耳を傾けていただけたら嬉しいです。
これからも、こういったものづくりのお話をしていきたいと思います。またお時間あるときにぜひ読んでくださいね!